風テラスに相談しよう!#18 身近な依存、「買い物依存」から依存症のプロセスを知ろう

みなさん、こんにちは。私は日ごろ、依存症治療の医療機関でソーシャルワーカーとして働いています。そのため、アルコール、ギャンブルなど様々な依存症の患者さんを見てきました。

そこで今回は、女性にとって身近で気づきにくい依存症「買い物依存」について、語っていきたいと思います。

依存症について~買い物依存ってなに?~

依存症は、「物質」への依存、「プロセス」への依存、「人」への依存と大きく3つにわかれます。アルコールや薬物、ギャンブル、人への依存など様々あります。見た目への執着から整形を繰り返してしまうことや、交際相手やホストなどとの関係も依存症ととらえられる場合があります。

「依存しやすい行動」の条件としては、以下の4つがあげられます。

  • 快感をもたらす・不快な気持ちを軽減する効果
  • その効果は極めて即効的
  • 簡単に手に入る
  • しかし、その効果は持続しない

買い物依存は、商品という「物」を手に入れるので物質依存にも見えますが、商品そのものより「買う・手に入れる」という過程にはまってしまうため、「プロセス依存」の一つと言われています。

依存症の進行過程は「楽しむ段階」からスタートするのですが、いつのまにか「現実逃避の段階」にステージが変わることがあります。その段階は主観的にわかりにくいもので、一人では抜け出すことが難しいといわれています。

特徴として、

  1. 繰り返す
  2. より強い刺激を求める
  3. やめようとしてもやめられない
  4. いつも頭から離れない

など症状は進行していきます。

中でも今回取り上げる買い物依存は、買い物で気を紛らわしたり、後から考えるとそんなに必要でもないものをつい買ってしまったり、または過去に買ったものを再度買ってしまうなどの症状が特徴です。

買い物をする刺激によってストレスや寂しさが解消されたり、価値の高いもの(ブランド品など)によって自分自身の気持ちを埋めようとしたり、自分の価値を高めようとしたりすることが背景として考えられています。

その結果、「金銭的」な問題が生じますが、それでもまだ借金を繰り返すなど歯止めのきかない状態に陥ったりすることがあります。

人はなぜそこまでハマるのか?

 Aさん(20代前半・女性)のケースを紹介しながら、買い物に依存していく過程を見ていきたいと思います。

Aさん(20代前半)。高校卒業後に契約社員として働き始める。その頃、Aさんは一つ年上のある男性と付き合うようになった。
その男性は会社員で、服やアクセサリーなど、ファッションに興味がありAさんにとってとても素敵な男性であった。Aさん自身、男性と釣り合う女性になりたいと思いはじめ、給料から高価な服やバックを購入することが多くなった。
給料では足りなくなり、初めて消費者金融からお金を借りた。最初は3万円で、自分で返していたが段々と支払えなくなり、両親にうそをついてお金を借りて借金を返すようになった。
1年ほどそのような生活をしていたが、付き合っている男性とちょっとしたことで喧嘩となり、別れることとなった。Aさんは日に日に死にたい気持ちが強くなり夜もあまり睡眠がとれず、仕事も休むことが多くなった。
家にいる間はスマホでネットで買い物をすることが多かった。
ネットショッピングをしていると、少しだけ寂しさを紛らわすことができた。そうやって、服や家具、アクセサリーなどを必要以上に購入し、徐々に部屋はものであふれかえるようになった。

単に「買い物が好き」であれば、Aさんのように借金を繰り返し、生活状況が破綻するような状況になるでしょうか。最初は「楽しい行動」であったものが「やらずにはいられない」という強迫性、「思いついたらすぐ購入」という衝動性、「動機・理由・意志関係なく購入」と自動性が加わり依存行動を繰り返していきます。どうして買い物を繰り返すか?との問いに、当事者自身うまく説明できないこともあります。自分自身の依存行動から抜け出せず、いわゆる「ハマる」状況になっていきます。

依存症回復のために

依存症から回復したい…。依存症の当事者は一体どのような経過をたどり回復にむかうのでしょうか。Aさんのその後です。

Aさんの様子を心配した家族の後押しで心療内科に初診。医師に依存症の傾向を指摘され、依存症専門外来のある病院へ紹介をされた。
紹介先の病院では、ケースワーカーとの面談で多重責務についての弁護士無料相談会を紹介してもらった。家族は「依存症家族の会」を紹介された。Aさん依存症当事者向けのプログラムにも少しずつ参加するようになった。

回復について「これが正解」というものはありませんが、Aさんは

  • 依存症専門医療機関の受診
  • 債務整理
  • 回復施設への通所

など、買い物依存をきっかけに多くの専門家や支援者とつながりました。また、Aさんと家族との関係、家族自身も少しずつ変化が始まっています。

あなたは誰かに相談できていますか?

いま、みなさんには安心して悩みを相談できる人はいますか?

なにか問題があった時に家族が信頼できる方は家族に相談し、家族で解決できればいいけれど、大きな問題になればなるほど、家族だけで解決することができなくなる場合があります。

そんなとき、家族以外の誰かに相談できる人がいると、問題を乗り越えることができる

可能性が広がるかもしれません。

私は、依存症の当事者から話を聞いたとき、「家族以外の応援団」の存在がない、もしくは希薄な当事者の方が多いように感じます。

「家族以外の応援団」とは、自分をクッションのように守ってくれる人たちの存在です。

ケースワーカーや医師、地域の相談員、友人、自助グループの仲間もその応援団に含まれます。今はインターネットで専門の相談員とつながることもできます。

 今の自分に応援団がいない、と思った方は、地域の保健師や病院のケースワーカーに相談してみることも大切です。そして、私たち風テラスにもぜひ頼ってみてください。

ご相談、いつでもお待ちしていますね!

●依存症に関する相談・支援の情報

「依存症対策全国センター」
全国の依存症専門窓口と医療機関、自助グループが検索できます。
https://www.ncasa-japan.jp/you-do/treatment/treatment-map/

「特定非営利活動法人 ジャパンマック」
依存症回復施設を運営、依存症の方々の回復を支援する団体です。
https://www.japanmac.or.jp

「買い物・浪費・借金依存症の集まり DA JAPAN公式サイト」
https://kaimonorouhishakkin.jimdofree.com/

「女性依存症者の回復 サポートセンター オ‘ハナ」
https://japanmac.or.jp/ohana/

「全国精神保健福祉センター」
お住まいの地域の保健所には、エリアごとに担当保健師がいます。担当保健師に依存や心の問題について説明し、面談や医療機関を紹介してもらうことができます。
地域の保健師に相談することに抵抗がある場合は、各都道府県と政令市にある精神保健福祉センターにご相談することも可能です。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/mhcenter.html

「風テラス 女の子たちの60分フリー」
 風テラスでは、Twitterのスペース機能などを利用して、風俗で働く女性たちが安心して自分のことを語り合える場づくりを行っています。 毎月1~2回開催 20~21時
詳しくはTwitter専用アカウント @60_min_foryou で発信中です。

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