最終更新日:2026年2月17日
あなたは、他人への攻撃に自覚的ですか?
お客様から言われる「こんな仕事しているなんて、ご家族が悲しむでしょう」という言葉。発言した男性客は、この言葉で「誰かが傷つく可能性がある」なんて、思っていないのでしょう。純粋に、思ったことを口にしただけ……しかし、世の中はこういった“無自覚の攻撃”に溢れているのです。
目の前にいるお客様を、傷つけてしまったことはありませんか? 他人に優しい自分でいながらも、人からの攻撃からは身を守るためには、どうしたらいいのでしょうか。
気づくと「意地悪になりやすい」現代人
誰しも、わざわざ他人に意地悪でありたいとは思っていません。しかし、様々な環境から来るストレスや、SNSで誰かの匿名の意見に流されたりしているうちに、物事の考え方そのものが穿ってしまいがちなのは、現代を生きる人々の命題でもあります。
ネットでは日々、強い意見が飛び交っています。匿名ならではの語気の強さ、他人を下に見たい欲求に慣れすぎてしまうと、自意識ごと歪んでしまいます。「この程度の言葉なら大丈夫だろう」と思って発する言葉が、どんどん強いものになっていきます。
一方で、人によっては「意地悪な発言」を自覚的にしてしまう場合もあるでしょう。言い過ぎだとは分かっていても、強いストレスがかかっている状態の中、自分の精神状態を保つために、あえて意地悪な言い方をしてしまう……悪いと分かっていてやってしまうのなら、少し休んだ方がいいのかもしれません。
でも、自覚がない人はどうやって、自分が他人に意地悪な言葉を言っていることに気づけばいいのでしょうか。
「今の自分が意地悪になっていないか」確認する方法
実は、意地悪な感情こそが「自分を守るためのサイン」であることも多いです。相手に認められたい、分かって欲しいという承認欲求が、自分を意地悪にしてしまっていることがあります。忙しい日々の中で、自分のこういった感情の変化に気づけないのは、どこかで「これ以上の問題を抱えられない」と、自分の感情に気が付かないふりをしてしまっている可能性もあります。
ですが、意地悪はきちんと自分に跳ね返ってきます。お客様に対して、無意識に意地悪で、マウンティングな発言をしていたとするなら、優しいお客様ほど、あなたのところには戻ってこないでしょう。同じくらい意地悪で、あなたの発言を意地悪とも思わない、デリカシーのない人が、あなたの周りに集まってきてしまいます。
だから、自分の感情を無視してはいけないのです。接客の後「ちょっとモヤモヤするな」と思ったら、近いうちに時間を作ってみてください。その時、何が嫌だったのかを考えてみましょう。結果、モヤモヤさせてくるお客様のことを、あなた自身が「NG」とするなら、それはそれで構いません。大切なのは、あなた自身の気持ちをきちんと振り返ることなのです。
感情を振り返る「ルーティン」を習慣化する
モヤモヤした時にすぐ振り返りをするのも大切ですが、週に一回、決めたタイミングでセルフリフレクションを行うのもおすすめです。ジャーナリングのように毎週の自分の感情を振り返ることで、過去の自分と比べながら、今の自分の状態を知ることができます。
今回は自分の感情を無視しないための、セルフクエスチョン集を作成してみました。日記帳や手帳など、紙とペンを用意して、自分の感情と向き合ってみましょう。
| ①今週、嬉しかったことを3つ書き出しましょう。嬉しかった理由や、共通点はある? ②自分のなかで、今まで変わらない「自分らしい部分」はどんなところ? ③今週、自分のいいところを見つけてくれた人はいた?嬉しかった褒め言葉は? ④今週、自分の中に変化を感じた? ⑤最近、うまくいかなかったことは? ⑥今週、自分の意見やポリシーを大事にできなかったことはあった? ⑦あなたの基準を高くしてしまっているのは誰? ⑧関わりたくないと思った人はいた?その理由はあった? ⑨もう自分の時間を使わなくてもいいと思った瞬間はあった? ⑩今よりもっと感じたい感情はある?その感情をもっと感じるためにどうしたらいいと思う? |
このルーティンを続けていくと、質問の中で「先週の答えと変わらない」という部分もあるかもしれません。でも、答えが変わらないということは固い意思があるということだから、それでOKなんです。
毎週、同じ問いかけを自分に行ってみることで、自分でも気づけなかった感情の変化に気づくことができます。ネガティブな自分に気がつくことができれば、自分を傷つける人から距離を取ることもできるし、自分が周囲に当たってしまうのも防ぐことができます。
「気が付かないうちに周囲を傷つけてしまう」行為は、高い理想を持っている人でもやってしまうことがあります。自分と他人の価値観の違いにいちいちイライラしないためにも、自分の「現在地」を知っておくことが大切。
セルフクエスチョン集を活用して、自分の感情を把握するトレーニングをしてみましょう。すると自然と、周囲の感情の変化にも機敏になっていくはず。気持ちを理解してあげることは、接客業に従事する人にとっては、大きなスキルになりますよ。