最終更新日:2026年1月14日
今、この日本には数えきれないほど多くの、夜のお仕事に従事する女性たちがいます。SNSでの個人集客も当たり前になってきた現代、女性たちに「ネットの海でも光る個性」が求められています。
……そうはいっても「個性を出す」って、簡単なことではありません。SNSで目立つあの子は、どうやって自分の個性を見つけ、お客さまに選ばれる女の子になったのでしょうか。
本連載では、いま気になる「自分らしさが光る風俗嬢」にインタビューを実施。風俗というお仕事の中での、自分らしさの見つけ方や、他の女の子にはない「自分だけの魅力の見つけ方」を探っていきます。
キャッチコピーは「文才がすごい風俗嬢」
第一回目に登場してくださったのは、現在吉原『USAGIバニーラバー』でナンバーワンに輝くソープ嬢・わかなさん。風俗歴2年にして、過去所属していた別エリアのヘルス店に続き、2店舗連続で「店舗ランカー」の業績を獲得しています。
そんなわかなさんの二つ名は【文才がすごい風俗嬢】。風俗嬢としての思い出やお客様とのエピソード、同じ風俗嬢である女の子のインタビューなどを、noteや自主制作のZINEなどで執筆。まさに、その文才を余すことなく活かしながら活動しています。
今回は、わかなさんが「文才がすごい風俗嬢」として活動するに至った経緯や、トップランカー嬢になる前の「苦悩の日々」についてもお伺いしてきました。
ランカー嬢の過去は「面接10店舗落ち」⁉
ーーまずは、業界に入ったきっかけから教えてください。
わかなさん:新卒で社会人になったと同時に風俗入りしました。当時同棲していた恋人と別れることになり、引っ越し費用を作ろうと思ったことがきっかけです。もともと風俗には興味がありましたし、彼氏としっかり離れる理由にもなると思ったので、わりと能動的な風俗入りだったと思います。学生の時にレズ風俗を利用したことがあり、本当はレズ嬢にも興味がありましたが……最初は、スタッフさんが近くにいるという安心感から、店舗型ヘルスに入店しました。
ーー今はランカー嬢として活躍してらっしゃると思うのですが、当時から売れっ子だったのでしょうか。
わかなさん:実はそんなこともなくて……最初に入った店舗は店舗の集客が弱く、私自身が初心者だったことも重なって、お茶引きする時間も多々ありました。しかも、その後店舗を変えようとした時には、10店舗近くから入店を断られてしまったんです。
もともと女子高出身で、当時は今よりさらに真面目そうな外見をしていたんです。普段からメガネをかけているのですが、面接では何度も「外見が真面目すぎて、男性と接客している姿が想像できない」という理由で落とされてしまいました。
業界未経験とも言えない、中途半端な自分。それなのに、スタイルのチェックもしてもらえないままに、外見の地味さで面接に落ち続けて、一度は自己肯定感が地に落ちてしまいました。
ーーそこから、どのようにしてランカーとして上り詰めていったのでしょうか。
わかなさん:その時は自分の容姿に自信が持てなくなっていたので、顔出しの写真などは控えて、とにかく日記を書きまくりました。その頃から“御三家女子校出身”というキャッチコピーも意識するようになっていきました。単純に、他の子と違うアピールの仕方を考えた時に「これしかない」と感じたからです。
有名女子校出身というと、なんとなく文才がありそうなイメージがあるのではないかと思い、写メ日記に長文を投稿するようになっていきました。顔は出せなかったからこそ、顔以外の情報は全部出すくらいの強い気持ちで、自分の気持ちやお礼の日記、過ごす日々などを赤裸々に綴っていった結果、お客様に日記を褒められるようになってきたんです。日記がジワジワ伸びて、次第に指名数も多くなっていきました。
エロくない「日常を綴った写メ日記」が自分に合うお客様を引き寄せた
ーー写メ日記は今「いかに絶妙なエロさの動画・写真をアップするか」で勝負している女の子が多いと思います。文章に特化した写メ日記を投稿する子は多くないと思いますが、具体的にどんなことを綴っていたのでしょうか。
わかなさん:あんまりエロくないこともたくさん書いてましたね。当初は会社員と二足のわらじを履いていたので、会社であったつらいこととか、会社員としての日々のことも書いていました。あとは、その頃は実家に住んでいたので、家族とのエピソードとか、妹がいるので、彼女とのこととか。ほぼ、普通の日記ですね(笑)。
ーー日記をきっかけに、自分の個性を確立していったんですね。
わかなさん:エッセイのような日記を書くようになってからは、指名してくれたお客様に「個性的だよね」と言われることが増えました。それに、日記を読んできてくれたお客様は、不思議と相性がいいことが多かったんです。かなりオープンに自己開示していましたし、そんな自分を面白いと思って来てくださる人には、私もあまり気を使わないで済むんです。
文才がすごい風俗嬢としての自分を確立してからは、ネット指名と本指名のお客様がどんどん増えていきました。他の子にない個性を見つけることの重要さは、後から実感しましたね。
ーートップランカーでありながら、吉原という新天地での活動を考えたことには、何か理由があるのでしょうか。
わかなさん:今は、この仕事とは別に、文章を書くことも一つの生業にしていきたいと思っていて。そう考えると、やり切った感のある店舗型ヘルスで働き続けるより、別の場所も経験しておくべきだろうと考えました。
特にソープは、店舗の移動の時になかなか面接に受からなかったので、今の自分がソープ嬢としてどこまで通用するのかを知りたかったんです。前の店舗は渋谷だったので、新しい本指名様を増やしたりしています。
私は、新しい経験はどんどんしてみるべきだと思っているんです。去年は、ミスヘブンの投票特典をお客様との思い出を綴ったエッセイにしてみました。これが思いの外評判が良くて、今年はその本を文学フリマで出品してみました。それに、実の父親に垢バレしたエピソードも、noteで公開しました(笑)。
振り返れば誰にでも「自分だけの経験」がある
ーー風俗嬢として自分らしい個性を見つけた先に、文章という新しい働き方も見つけることができたと思いますが、わかなさんは風俗というお仕事をずっと続けていきたいと考えていますか?
わかなさん:プレイヤーとしては、30歳くらいまでは頑張りたいと思っています。体力的に持ちそうだったり、その時の自分がまだプレイヤーとしてやりたいことが見つかっていれば、もっと長く続けるかもしれません。ですがいつかは、業界の女の子たちのセカンドキャリアを支援する仕事にもチャレンジしたいと思っているんです。
今はそのために通信制の大学に通っていて、福祉や心理系の資格取得を目指しています。私自身この業界が本当に大好きなので、自分にできる方法で業界に貢献していきたいと考えています。辞めたい子がすぐ辞めれて、続けたい子が仕事を続けやすい業界になっていくよう、発信を続けていきたいです。
ーー最後に、読者のみなさんに「自分らしく働く」ためのアドバイスをお願いいたします。
わかなさん:自分らしさの見つけ方は、大きく2つあると思っています。一つは、自分の人生を振り返ってみることです。人生を振り返ってみると、何か「自分だけの体験」が見つかると思います。私だったら、有名女子校を卒業したことや、精神疾患で入退院を繰り返したこと。どちらも直接的には風俗の仕事と関係ないように思えるかもしれませんが、だからこそ輝く個性になると思います。一見ネガティブに見えることも、発信の方法によって「珍しい個性」に変わるんです。
もう一つは、周囲の人に自分のことを聞いてみることです。私は普段すごく人見知りで口数が少ないんです。自分では、自分の嫌なところ、苦手なことの方が目立ってみえるものだと思います。私はお客様から文章力を褒められたことが、文才を個性として惹き立てるきっかけになりました。
私は、風俗嬢には人間力が求められると思っています。このお仕事は思った以上にやることが多いし、大変な業界ではあるのですが、だからこそ過去の自分も全部使って、自分らしさを探してみることで、新しい働き方の糸口が見つかるのではないかと思います。
* * *
苦しい日々を乗り越え、過去の自分を肯定しながら、自分らしさを見つけていったわかなさん。自分が考える自分と、お客様や他人から見える自分には、往々にして違いがあるもの。自分では大したことがないように思えることでも、他人から見れば個性的に見えることは、きっとあるはず。
自分を見つめ、他人との違いを知っていくことが、自分らしさを見つける第一歩になるのかもしれませんよ。
女子御三家出身・日刊SPA掲載の経歴を持つ現役風俗嬢ライター。大手箱ヘルで12ヶ月連続ランカーを達成し、現在は吉原の人気店で活躍中。入店初月で本指名ランキング1位を獲得し、全性別への対応力と丁寧な人生相談が好評。顔出しNGながら写メ日記では地域×業種ランキング1位を1年間キープ。現在は心理と福祉を学ぶ通信制大学生として、言葉と接客の両面から“人に向き合う”姿勢を貫いている。
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