女性の身体をケアするための選択肢が、どんどん増えつつある昨今。10数年前と比べるとかなり便利になっているからこそ、最新の選択肢については「きりがなくて調べていない」という人も多いのでは?今回はそんな女の子のために、ルナケア、避妊などのフェムケアの最新情報をまとめました。
国内初承認された「ミニピル」って?
これまで日本では未承認だったミニピルですが、2025年より国内で初承認、販売も開始されています。ミニピルとは、体質や生活習慣などが理由で、これまで低用量ピルが服用できなかった方でも服用できる可能性があるピルです。エストロゲンが含まれていないミニピルは血栓症リスクが低いため、低用量ピルが飲めない方でも服用できる可能性があるのです。
低用量ピルとミニピルでは飲み方にも違いがあり、処方の際に医師としっかり連携を取る必要がありますが、正しく服用することで、99%以上の避妊効果が得られるとされています。避妊効果だけでなく、月経痛や月経前症候群(PMS)の緩和が期待できるのだとか。40代以上の人でも飲める可能性があるとのことで、今までピルが飲めなくて諦めていた、という人でも、再度婦人科を受診してみることをおすすめします。
こういったお薬の最新情報は婦人科で案内してもらえることも多いので、業界で働く女の子は、行きつけの婦人科を一つ作っておき、子宮頸がんなどの婦人科病の定期検診を受けていくのがおすすめです。
薬局での購入が可能に!緊急避妊薬(アフターピル)の市販化
これまで医師の処方箋が必須だった緊急避妊薬ですが、2026年より日本初のOTC緊急避妊薬として「ノルレボ」が薬局やドラッグストアで処方箋なしで購入できるようになりました。
アフターピルは、性交後から服用までに時間制限があります。夜間や休日など病院に行けないタイミングでも、薬剤師のいる薬局で即座に入手できるようになったのは非常に大きな変化です。 薬剤師による対面での説明や、適切な管理(その場での服用確認など)が行われる運用となっているので、気になることがあれば薬局の薬剤師さんに確認することもできます。
気分が悪くなった際の対処法なども、その場で聞いておけるので安心ですよね。薬剤師が出勤していない、時間外のタイミングでは購入できない場合もあるので注意も必要ですが、ドラッグストアなら誰でも家の近くにある可能性が高いので、より安心して仕事ができ、必要な時にお薬の選択肢を選べる女の子が増えることに期待しています。
普段常飲しているお薬やサプリがある方は、ドラッグストアで購入する際にも、お薬手帳を持っていくのがおすすめです。お薬手帳があると緊急時に助かることがあるので、ピルを選択する機会がある子は、自分用のものを一冊必ず作っておきましょう。
毎日薬を飲むのが苦手な人に…避妊インプラント
「毎日薬を飲むのが苦手」「飲み忘れが心配」という方向けに、世界基準の長期デバイスを導入する国内クリニックが増えています。
日本ではまだ広く知られてはいませんが、二の腕の皮下に、数ミリの柔らかい小さな棒(ロッド)を埋め込む方法で、クリニックの最新情報などを見てみると、最長5年近くの間効果が持続するようです。体内のホルモンバランスを変化させて避妊を可能にするのですが、ピルのように毎日お薬を飲む必要がなくなるので、飲み忘れがなくなることがとても大きなメリットです。
これまでは子宮内に小さなT字型のデバイスを留置する「ミレーナ」という方法がより一般的でしたが、避妊インプラントによって選択肢が増えたことは非常に喜ばしいことです。しかし、避妊インプラントはまだ自費での治療なので、もともと生理が重い人や、保険診療での選択肢を検討したい人は、一度避妊インプラントを取り扱っている婦人科を受診し、どちらの選択肢がより適しているかを判断してもらうのもいいと思います。
自分に合う選択肢をどうやって選べばいい?
年齢、持病、喫煙の有無などの体質やライフスタイルによって、最適なアイテムは異なります。まずは新しい選択肢を豊富に扱っている婦人科や、オンライン診療などで相談してみるのがおすすめです。
フェムケアという言葉が生まれたことによって、私たちは身体をケアする選択肢を身近に感じられるようになりましたが、それでも自己判断しすぎずに、やはり体調や働き方を尊重してくれる婦人科医の先生を一人見つけておくことがとても大切です。
例えば、今低容量ピルをすでに飲んでいるという人でも、環境の変化や加齢によって、なんとなくピルが「合わないかも」と感じる月が出てくる可能性もあります。低容量ピルにもたくさんの種類があり、3ヶ月生理をおこさないようにできるものや、1ヶ月のうちでタイミングを調整しやすいものなど、実は色々な選択肢があります。
オンライン診療も非常に便利ですが、自分に合う選択肢を慎重に検討するなら、やはりかかりつけ医に伴走してもらうのが確実です。選択肢が多く用意されている可能性が高いのは、より都会のクリニックになってきますが、相談だけなら、家の近くのクリニックでも対応してもらえる可能性が高いです。これを機に、かかりつけ医を作ることも検討してみてくださいね!
監修者プロフィール
槍澤ゆかり
日本産科婦人科学会認定専門医
医学博士
1995年岩手医科大学医学部医学科卒業。同産婦人科助手を経て、
2002年湘南鎌倉総合病院勤務(~2026年)
2002年葉山ハートセンター婦人科勤務
2005年4月横浜元町女性医療クリニック・LUNA勤務開始
2008年6月女性医療クリニックLUNA・ANNEX開院とともに、院長就任
2012年婦人科移転に伴い、横浜元町女性医療クリニックLUNA院長に就任
2019年移転に伴い女性医療クリニックLUNA横浜元町院長に就任
現在に至る。